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 「又ん巡(みぐ)り合(お)う御縁(ぐいん)とて、招(まに)く扇(おうじ)や三重城(みいぐしく) 残波岬(ざんぱみさち)ん後(あとぅ)に見(み)て」んでぃち、大節(うふぶし)「上(ぬぶ)い口説(くどぅち)」於(をぅ)とおてぃん歌あらっとおる残波岬。
どぅく、音(うとぅ)うっち、知らん人(ちゅ)お居(をぅ)らん。写真ぬじいが行(ん)じゃるばすお灯台(とうでえ)まんぐらんかいや、いちゃっさきいぬ観光客(くぁんこうちゃく)んアミリカー達(たあ)んまんどおたるむぬ、かあま2キロ先(さち)ぬ東迄行(あがりまでぃん)じゃしえ、ちんとぅ、我一人(わんちゅい)どぅやたる。観光客ぬスケジュールや、ゆちみん無(ね)えらんどぅあがやあ。
 やしが、いちゃっさ歩っちん、行逢(いち)ゃゆる人ん居らんな、くたでぃいるびけんどぅやたる。岬(みさち)ぬ根(にい)ぐい迄え、なあ、行(い)ちいゆうさんたん。

【語句】
又ん巡り合う=再び巡り合う
御縁とて=ご縁だと、
招く扇や三重城=(手)招く扇は三重城。このフレーズの部分は、作者が「本花風節」を思い浮かべながら書いたものだとしたら、「招く扇といえば三重城」という風に訳すれば、ぴったしだが…。
残波岬ん後に見て=残波岬も後にして
んでぃち、大節「上い口説」於とおてぃん=と古典民謡「上り口説」でも
歌あらとっおる残波岬=歌われた残波岬。
どぅく、音うっち=あまりにも、有名で、
知らん人お居らん=知らない人はいない。
写真ぬじいが行じゃるばすお=写真を撮りに言ったときは。「ぬじゅん」は特に「写真を撮る」の意味であるが、首里那覇あたりではあまり使用されて無いようである。
灯台まんぐらんかいや=灯台付近には
いちゃっさきいぬ観光客んアミリカー達)ん=大勢の観光客もアメリカ人も
まんどおたるむぬ=ごったがえしていたのに
かあま2キロ先ぬ東迄=ずっと2キロ先の東まで
行じゃしえ=足を運んだのは
ちんとぅ、我一人どぅやたる=たった私だけであった。「ちんとぅ」は「たった、~だけ」、「唯一」という意味。
観光客ぬスケジュールや=観光客のスケジュールは
ゆちみん無えらんどぅあがやあ=ゆとりもないのであろうか。
やしが、いちゃっさ歩っちん=だけど、いくら歩いても、
行逢ゃゆる人ん居らな=出会う人もおらず
くたでぃいるびけんどぅやたる=くたびれるばかりであった。
岬ぬ根ぐい迄え、なあ、行ちいゆうさんたん=岬の根っこまでは、とうとう、行けなかった。