イメージ 1

糸満市(いとぅまん)ぬ兼城(かにぐしく)まんぐらなありい、バイク歩っかちょおたれえ、あながちさる景色(ちいち)とぅはっちゃかたん。枝持(ゆだむ)ちぬ良(ゆ)たさぬ写真ぬじゃるばすやん。我(わあ)が幼稚園生やたるばすお、幼稚園や部落ぬ道ぬ傍(すば)ぬがじゅまる木(ぎい)ぬ下(しちゃ)やたん。「お便り帳」や木んかい釘打(くじう)っちゃあに、うぬ釘んかい提(さ)ぎてぃるあたる。幼稚園ぬ先生(しんしい)や途中んじ南米んかい移民けえし居(をぅ)らんなたん。うんにいぬがじゅまる木ん切(ち)い捨(し)てぃらってぃ、部落ぬ風景んあい変わてぃ、童(わらび)ぬばす遊(あし)だる部落おまるけえてぃ見(ん)じゅる夢(いみ)んかいどぅ残(ぬく)とおる。

日本語意訳                
 糸満市の兼城内で見つけた風景。なつかしさもあってシャッターをきった。僕が幼稚園児の頃はがじゅまる木の下が幼稚園だった。皆、幹に打ちつけた釘にお便り帳をぶら提げていた。幼稚園の先生は任期途中で南米に移住してしまった。そのがじゅまる木も切り倒された。あの頃の風景はたまに見る夢にしか残ってない。

【語句】
まんぐらなありい=あたりを。
歩かっちょおたれえ=運転していたら。「歩っかすん(歩かす)」、「歩っかちょおたん(歩かしていた)」、「れえ」は仮定や条件を表わす「~れば」。
あながちさる=懐かしい。「あながちさん」の連体形。
景色とぅ はちゃかたん=景色と 出くわした。「はっちゃかたん」は「はっちゃかゆん」の過去。
ぬじゃる ばす やん=撮影した わけ である。
やたる ばすお=であった 頃は。
木んかい=木に。
提ぎてぃ る あたる=提げて こそ あった。「る」は「どぅ」とも言う。強調助詞。これを受けて「あたん」はその連体形「あたる」で受ける。
移民 けえ し=移民 して しまい。「けえ」は「~(して)しまう」の副詞で日本語とは逆の位置に動詞の前に付く。
居らん なたん=居なく なった。
うんにい ぬ=あの頃 の。
切い捨てぃらってぃ=切り捨てられて。
あい変わてぃ=激変して。
童ぬ ばす 遊だる=子供の 頃 遊んだ。
まるけえてぃ 見じゅる 夢 かい どぅ=たまに 見る 夢 に こそ。「どぅ」は強調助詞。