今(なま)ぬ末吉(しいし)宮ぬ南(ふぇえ)むてぃいんかい長石道(ながいしみち)ぬあん。
昔(んかし)ぬ宿道(しゅくみち)がやたら、東(あがり)え首里(すい)ぬ平良(てえら)まんぐら迄(までぃ)通(とぅう)とおたる筈(はじ)やしが、西(いりい)やまあ迄が通(とぅう)とおたら。今あ人一人(ちゅちゅい)ん通らんしからあさる道なとおん。
我勘違(わあかんちげ)えあらんでえ、玉城(たまぐしく)朝薫ぬ書ちぇえる組踊「執心鐘入り」ぬ舞台(ぶてえ)や末吉宮ぬ下(しちゃ)んかいあたる「末吉ぬ寺(てぃら)」(遍照寺、元お、万寿寺)がうぬモデルとぅなとおんでぃぬ事(くとぅ)?。
やれえ、中城若松(なかぐしくわかまち)ぬ女(ゐなぐ、鬼)なかい追(わ)あってぃちゃしえ、くぬ道ぬ積(ち、つぃ)むええ?。あんせえ、くぬ道え鬼道(うにみち)?何(ぬう)がやら恐(うとぅ)るさぬ後(くさあ)とぅん返(けえ)たいさん。
昔(んかし)ぬ宿道(しゅくみち)がやたら、東(あがり)え首里(すい)ぬ平良(てえら)まんぐら迄(までぃ)通(とぅう)とおたる筈(はじ)やしが、西(いりい)やまあ迄が通(とぅう)とおたら。今あ人一人(ちゅちゅい)ん通らんしからあさる道なとおん。
我勘違(わあかんちげ)えあらんでえ、玉城(たまぐしく)朝薫ぬ書ちぇえる組踊「執心鐘入り」ぬ舞台(ぶてえ)や末吉宮ぬ下(しちゃ)んかいあたる「末吉ぬ寺(てぃら)」(遍照寺、元お、万寿寺)がうぬモデルとぅなとおんでぃぬ事(くとぅ)?。
やれえ、中城若松(なかぐしくわかまち)ぬ女(ゐなぐ、鬼)なかい追(わ)あってぃちゃしえ、くぬ道ぬ積(ち、つぃ)むええ?。あんせえ、くぬ道え鬼道(うにみち)?何(ぬう)がやら恐(うとぅ)るさぬ後(くさあ)とぅん返(けえ)たいさん。
【語句】
今ぬ末吉)宮ぬ南むてぃいんかい=現在の末吉宮の南側に、
長石(畳)道ぬあん=石造りの長い道がある。「石道」は首里金城町の「石畳」が有名すぎて、「石畳(いしだたん)」が一般的?となった。
昔ぬ宿道がやたら=昔の街道(公道)だったのか。「石道」は大抵公道であった。
東え首里ぬ平良まんぐら迄=東は首里平良あたりまで、
通とおたる筈やしが=続いていたはずであるが、
西やまあ迄が通とおたら=西はどこまで続いていたのだろうか。
今あ人一人ん通らん=現在は、人っ子一人も通らない
しからあさる道なとおん=寂しい道となっている。
我勘違えあらんでえ=私の勘違いでなければ、
玉城朝薫ぬ書ちぇえる=玉城朝薫の書いた
組踊「執心鐘入り」ぬ舞台や=組踊「執心鐘入り」の舞台は、
末吉宮ぬ下んかいあたる=末吉宮の下にあった
「末吉ぬ寺」(遍照寺、元お、万寿寺)が=「末吉の寺」(遍照寺、元は万寿寺)が、
うぬモデルとぅなとおんでぃぬ事?=そのモデルとなったとのこと?。
やれえ=であるなら、
中城若松ぬ女(鬼)なかい=中城若松が女(鬼)に 「若松(わかまち)」は首里語では「まかまつぃ」。(開音の「つ」は合音では「つぃ」となる。那覇系は一部を除き「ち」。)
追(わ)あってぃちゃしえ=追いかけられてきたのは、 「追(う)うらってぃちゃしえ」ともいう。
くぬ道ぬ積むええ?=この道がモデル?
あんせえ、くぬ道え鬼道=なら、この道は鬼道(ということ)?。
何がやら恐るさぬ=何だか恐いので、
後とぅん返たいさん=後を振り返ったりした。
今ぬ末吉)宮ぬ南むてぃいんかい=現在の末吉宮の南側に、
長石(畳)道ぬあん=石造りの長い道がある。「石道」は首里金城町の「石畳」が有名すぎて、「石畳(いしだたん)」が一般的?となった。
昔ぬ宿道がやたら=昔の街道(公道)だったのか。「石道」は大抵公道であった。
東え首里ぬ平良まんぐら迄=東は首里平良あたりまで、
通とおたる筈やしが=続いていたはずであるが、
西やまあ迄が通とおたら=西はどこまで続いていたのだろうか。
今あ人一人ん通らん=現在は、人っ子一人も通らない
しからあさる道なとおん=寂しい道となっている。
我勘違えあらんでえ=私の勘違いでなければ、
玉城朝薫ぬ書ちぇえる=玉城朝薫の書いた
組踊「執心鐘入り」ぬ舞台や=組踊「執心鐘入り」の舞台は、
末吉宮ぬ下んかいあたる=末吉宮の下にあった
「末吉ぬ寺」(遍照寺、元お、万寿寺)が=「末吉の寺」(遍照寺、元は万寿寺)が、
うぬモデルとぅなとおんでぃぬ事?=そのモデルとなったとのこと?。
やれえ=であるなら、
中城若松ぬ女(鬼)なかい=中城若松が女(鬼)に 「若松(わかまち)」は首里語では「まかまつぃ」。(開音の「つ」は合音では「つぃ」となる。那覇系は一部を除き「ち」。)
追(わ)あってぃちゃしえ=追いかけられてきたのは、 「追(う)うらってぃちゃしえ」ともいう。
くぬ道ぬ積むええ?=この道がモデル?
あんせえ、くぬ道え鬼道=なら、この道は鬼道(ということ)?。
何がやら恐るさぬ=何だか恐いので、
後とぅん返たいさん=後を振り返ったりした。