2017年06月

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 くまあ「備瀬(びいし)ぬ並(なん)福木(ふくぎ、ふくじ)」んでぃち音(うとぅ)打(う)っちょおん。
 来(ち)、直(ちあゃき)、何(ぬう)がやら、あながちさ思(うみ)いさん。
 くまんかい来(ち)ゅうる前(めえ)や「並木」んでぃちどぅ、聞(ち)かりとおたくとぅ、ただぬ並木がやらんでぃ思(うむ)とおたしが、うり見(ん)じゃあや自転車(じてぃんしゃ)さあに回(みぐ)ゆるあたい、思(うみ)い他(ふか)、広(ふぃる、ひる)さん。
 んちゃ、やくとぅどぅ、ゐいりき所(どぅくる)んかい成(な)いちょおる筈(はじ)。
 やしが、福木やうぬ屋敷囲(やしちがく)いとぅさあに植(ゐ)いっらとおるむんどぅやくとぅ、並木えあらんようい、福木垣(ふくじがち)んでぃぬ沖縄語(うちなぐち)んあい、あん言(ゆ)しがる実(じゅん)にやんでぃ思ゆん。
 丁度(ちょうどぅ)、竹富(だきどぅん)島ぬ屋敷(やしち)ぬ石垣(いしがち)囲いなとおしとお同(い、ゆ)ぬむんやん。
 台風風(てえふうかじ)がたかとぅしちえ、石垣やかん丈(たき)ぬ高(たか)さくとぅ、十分(じゅうぶん)やら筈(はじ)。
 やしが、垣(がち)え残(ぬく)とおしが、肝要(かんぬう)な屋敷えいきらさい、空家敷(んなやしち)ぬまんどおせ、いふぃえ、肝掛(ちむが)かいんやん。

【語句】
くまあ「備瀬ぬ並福木」んでぃち音打っちょおん=ここは「備瀬の福木並木」として有名である。
来、直、何がやら、あながちさ思いさん=来ると同時に、何やら懐かしい思いがした。
くまんかい来ゅうる前や「並木」んでぃちどぅ=ここを訪れる前は、「並木」として、
聞かりとおたくとぅ、ただぬ並木がやらんでぃ思とおたしが=有名だったので、ただの並木だと思っていたら、
うり見じゃあや自転車さあに回ゆるあたい=観光客が自転車で回るほど、
思い他、広さん=以外に広い。
んちゃ、やくとぅどぅ、ゐいりき所んかい成いちょおる筈=なるほど、それで、すっかり観光地として定着したのだろう。
やしが、福木やうぬ屋敷囲いとぅさあに=だけど、福木は屋敷囲いとして、
植いっらとおるむんどぅやくとぅ、並木えあらんようい=植えられているものなので、「並木」ではなく、
福木垣んでぃぬ沖縄語んあい=「福木垣」という沖縄語もあるし、
あん言しがる実にやんでぃ思ゆん=そのように称するのが本当ではないかと思う。
丁度、竹富島ぬ屋敷ぬ石垣)囲いなとおしとお同ぬむんやん=丁度、竹富島の屋敷が石垣囲いであるのと同じだ。
台風風がたかとぅしちえ、石垣やかん丈ぬ高さくとぅ=台風風を遮蔽するものとしては、石垣より高さがあるので、
十分やら筈=十分だろう。
やしが、垣え残とおしが、肝要な屋敷えいきらさい=だが、囲い垣は残っているが、肝心の屋敷が少ないし
空家敷ぬまんどおせ、いふぃえ、肝掛かいんやん=空屋敷が多いのは少し気になる。

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 芒種雨(ぼうしゅあみ)ぬ中憩(なかゆく)いそおるばすぬしい寒(びい)さるばすお、天(てぃ)ぬんかいや、いいくる田打(たあう)ち雲(ぐむ)ぬ広(ふぃる)がゆん。
 雨(あみ)ぬ降(ふ)らんばお毎日(めえにち)出(ん)じゆん。
 かあま遠(とぅう)さる所(とぅくる、とぅくま)んかいや黒雲(くるくむ)ぬ垂(た)い下(さ)がとおるばすんあん。
 田打ち雲お出(ん)じい初(はじ)みえ、筵(むしる)ぬ綾(あや)ねえし細(ふす)さしが、次第(しでえ)に写真(しゃしん)ねえそおる形(かたち)んかいなゆん。
 なあふぃん、時間(じかん)ぬ経(た)っちいねえ、ふぃっ切(ち)り雲(ぐむ)んかいなてぃ拡(ふる)がてぃ行(い)ちゅん。
 田(たあ)、粗打(あらう)ちするばすお右鍬(にじりぐぇえ)とぅ左鍬(ふぃざいぐぇえ)、ちがるうし、打(う)っち返(けえ)らすん。
 うぬ後(あとぅ)ぬ田土(たんちゃ)ぬ形(かたち)んかい似(に)ちょおくとぅ、田打ち雲んでぃ言(ゆ)ん。
 戦(いくさ)ぬ終(う)わてぃ直(ちゃき)迄(まで)え、沖縄(うちなあ)や島(じま)まじり田所(たあどぅくる)やたしが、今(なま)あ金武(ちん)、恩納(うんな)、名護(なぐ)まんぐらぬ他(ふか)あ田や無(ね)えらんなとおん。
 やくとぅ、田打ち雲んでぃぬ言葉(くとぅば)、知(し)っちょおる人(ちゅ)んいきらく、けえなとおん。

【語句】
芒種雨ぬ中憩いそおるばすぬしい寒さるばすお=梅雨の中休みの場合で、薄ら寒いときは、
天ぬんかいや、いいくる田打ち雲ぬ広がゆん=大空には、大抵、ウロコ雲が広がる。
雨ぬ降らんばすお毎日出じゆん=雨が降らないときは毎日のように出る
かあま遠さる所んかいや黒雲ぬ垂い下がとおるばすんあん=はるか遠いところには黒雲が垂れ下がっていることもある。
田打ち雲お出じい初みえ、筵ぬ綾ねえし細さしが=ウロコ雲は出初めは、筵の綾のように細いが、
次第に写真ねえそおる形んかいなゆん=次第に写真のような形になる。
なあふぃん、時間ぬ経っちいねえ、ふぃっ切り雲んかいなてぃ=もっと、時間が経てば、千切れ雲になって、
拡がてぃ行ちゅん=拡がっていく。
田、粗打ちするばすお右鍬とぅ左鍬=田を粗打ち(粗耕し)する場合は、右から打ち下ろすのと左から打ち下ろすのを、
ちがるうし、打っち返らすん=交互に耕す。
うぬ後ぬ田土ぬ形んかい似ちょおくとぅ、田打ち雲んでぃ言ん=その後の掘り返し跡に似ているから「田打ち雲」という。
戦ぬ終わてぃ直迄え、沖縄や島まじり田所やたしが=終戦直後までは、沖縄は島全体が、田の多い所だったが、
今あ金武、恩納、名護まんぐらぬ他あ田や無えらんなとおん=現在は、金武、恩納、名護あたりの他は田は消滅してしまった
やくとぅ、田打ち雲んでぃぬ言葉=だから、「田打ち雲」という語を
知っちょおる人んいきらく、けえなとおん=知っている人は少なくなっている。
注:「右桑」=鍬を右から打ち下ろす耕し方。「左鍬」=鍬を左から打ち下ろす耕し方。

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